レコーディングの今と昔
落語・詩吟・民話といった音声を伴う情報について、古くは語り部や徒弟関係による口伝や声帯模写といった行為により音声は伝えられていた。しかし時代の変化などによる正確な再現という面で難があった。音楽はもっぱら、楽譜を頼りに演奏者が作曲者の意図を解釈したものを聴衆が楽しんでいた。楽曲の権利者を「出版社(者)」と呼ぶのは音楽が楽譜で流通していたことの名残りである。
録音の歴史は、1877年にトーマス・エジソンが円柱型アナログレコードを開発した事に始まる。なお1857年にはエドアード・レオン・ スコットによるフォノトグラフと呼ばれる装置もあったが、フォノトグラフは音声を波形図に変換する地震計のような装置で、当時は音声を再生する事は出来なかった。
実際にはフランス人シャルル・クロスが、円盤を使ったほぼ同機構の録音装置に関する論文を、エジソンの録音装置発表の約四ヶ月前に発表していた。しかし実際に利用できる実物を完成させたのはエジソンが先であったため、「録音装置の発明はエジソン」といわれるようになっている。
また、1927年にはそれまで無声映画であった映画に音声を記録するトーキーが発明された。これは映像を記録するフィルムの余白部分に音声信号を光学的に記録したものである。
その後一世紀近くはアナログレコードの天下が続いている。1938年にはドイツで磁気テープが開発され、1963年にはオランダフィリップス社が磁気テープをカートリッジ化したコンパクトカセットを発表、一般の録音記録需要ではこれが利用されるようになっていった。ただ当時の磁気テープはテープ素材の関係で伸びやすく、繰り返しの録音・再生で劣化しやすかった。このため繰り返しの再生が求められるメディアは、専らレコードが優位とされていた。
この磁気テープとレコードの時代を激変させたのが1979年のフィリップス社とソニーの共同開発によるコンパクトディスク(CD)の発表である。ソニーが早々とアナログレコードの生産を打ち切ったこともあり、傷や埃に極めて弱く、また繰り返し使えば磨耗するレコードは10年と経たずにCDに取って代わった。しかしディスクジョッキーやオーディオマニアといったアナログレコードの支持層がいるため、レコード盤、プレーヤー、レコード針の生産は現在でも細々と続いている。
一方の「誰でも使えて気軽に録音・再生できる」という用途に関し、磁気テープ媒体は1992年に発表されたミニディスク(MD)にその座を譲るかに見えたが、MDの音質面での性能の低さが災いし、開発元であるソニーのある日本国内ですら完全に置き換わるに至らず、日本国外では今一つ出回らず現在に至っている。
『ウィキペディア(Wikipedia)』引用
録音技術が無かったころは口伝や声帯模写によって伝えられていたようです。大変便利になりましたね。
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